10月20日(土)の松崎公則、J-NETWORKスーパーフライ級王座防衛戦の結果です。
若き挑戦者はKNOCK OUTで活躍中の大崎一貴選手の弟で、スピードとパワーも持ち合わせた連続KO勝利中の勢いもある大崎孔稀選手。
対する松崎は必死に闘うことで王者になった努力のチャンピオン。
実は2人ともアマチュア時代、J-NETWORKのアマチュア全日本大会の−53キロの優勝者同士。
※ちなみに大崎孔稀選手はオールKOでMVP獲得。
松崎は試合前、いつもにも増して集中力が高く、良い感じにリラックスできている感じでした。
1R、ジリジリと距離を詰めてプレッシャーをかけてくる大崎選手に対して距離を取りながら攻撃を出す松崎。
松崎の攻撃の返しでキレのある速い攻撃を繰り出してくる大崎選手。
一気に詰める展開を探る大崎選手と崩れずに逆にチャンスを伺う松崎。
見合う場面が多い展開で1Rは終了。
2R、お互いが探り合いながら攻撃を繰り出すのですが、松崎が攻撃しても大崎選手の反撃は当たりが鋭く、松崎の顔と脚を確実にとらえダメージを与えられます。
3R、大崎選手はパンチからの膝蹴り、三日月蹴りなどの攻撃も交え松崎のボディにもダメージを与えてきます。
鼻からは出血、顔は腫れて、左脚は赤く変色し、ボディにも攻撃を貰います。
完全にいつ倒されても仕方ない状況。
しかし、絶対に諦めない松崎。
4R、松崎はボロボロになり、立っているのも厳しい状況ながら必死にパンチと肘を中心に攻めていくも、大崎選手は全く崩れずに冷静にパンチをまとめ、肘を振るい、ボディに三日月蹴りを突き刺し、跳び膝で顔面を襲います。
途中、大崎選手のローキックがタイミング悪く金的に当たってしまい松崎は悶絶。
少しの休みをもらうも完全には回復できず、ここで気持ちも折れてしまうかと思われましたが、再開後も必死で勝ちに行く松崎。
しかし、やはり大崎選手は強く上手く、効いている状況でローキックをさらに貰ってしまう。
何とか4R終了。
コーナーに戻ってくるときには自分が肩を貸して戻ってくる状況。
最終5R、何とかこのラウンドを耐えて終わるという選択肢はあったと思います。
しかし、松崎は最後まで勝つことを目指して挑み続けました。
大崎選手もポイントを完全に取っているのでこのまま流して勝つという選択肢はあったと思いますが、ローキック、膝、肘打ちとガンガン倒しにきました。
松崎は脚のダメージや消耗もありますが残った力での勝ちにこだわり、パンチと肘打ちで勝負をかける。
お互いが退かずに肘打ちでぶつかり合う場面も多く、松崎が大崎選手の膝蹴りにタイミング良くパンチを当てて倒す場面も作りました。
試合終了と共に倒れこむ松崎に場内は拍手と歓声に包まれました。
判定は大差で大崎孔稀選手。
敗れベルトを失いましたが、自分はどんなにやられても松崎の必死に勝ちを求める姿に感動しました。
正直に言います。
セコンドとしてダメだとは思いますが、試合的に勝つ見込みはすごく低くなっていた後半、ダメだったら倒れてもいいと話しました。
そして眼の光が無くなった時にタオルをいつでも投げられるように心構えし、準備もしていました。
でも、松崎は最後まで倒れず、やられながらも眼はしっかりと相手を見据えていました。
倒されないように闘うのではなく、必死に勝つために闘い続けた松崎。
勝利はできなかったですが、本当に頑張った!
ひとりの人間の生き様を見せてもらった。
ありがとう!
応援に来てくださった皆さん、応援してくださった皆さん、ありがとうございました。